
【協力工場見学 | ダイカスト製造現場レポート】製造現場を見学。タキゲン製品の製造工程を知る

ダイカスト部品の一貫生産を行っている協力工場の一つ、株式会社秋葉ダイカスト工業所様を訪問しました。半世紀以上にわたり、タキゲンと永くお付き合いのある協力工場です。タキゲン製品では特注品を含む8,600種類もの製品を製造いただいています。
参加メンバー
1〜3年目の若手社員が参加しました

東京支店 青木・片川、購買管理部 小林、総務部 橋本、宇都宮支店 北沢・柳澤、八王子支店 齋藤・竹下・山中、浦和支店 五十嵐、沼津支店 仲俣
研修内容
ダイカスト製品の製造工程について学び、タキゲン製品および協力工場様の理解を深める。
講義 ▶ ダイカストとその歴史について
見学 ▶ 製法や材料の特徴を学ぶ
体験 ▶ 防水ハンドルの組立て

Report

「ダイカスト」とは、金型を意味する「Die」と「造り込む・投げ込む・放り込む」などを意味する「Casting」が語源。1917年に日本に伝わり、自動車関連部品をはじめ広く製造現場で使用されている代表的な鋳造技術です。金型の中に溶けた合金を高圧で流し込み固めることで、同じ精度の製品を短時間で大量に生産できます。およそ20秒から30秒で1つのパーツができ上がります。
秋葉ダイカスト工業所様で使用する合金は主にアルミニウムと亜鉛の2種類。アルミニウムは「コールドチャンバ」と呼ばれる製法で、700度で溶かした溶湯を、ダイカスト設備とは別に設置してある溶解炉から都度、金型に1回分注いでつくるために時間がかかり、亜鉛と比べて大量生産の効率が悪いものの、耐久性があるものだと知りました。
一方、亜鉛は「ホットチャンバ」という製法で、400度で溶かし溜めておいた溶湯を、ダイカスト設備と一体化した溶解炉から直接給湯し押し出してつくる製法で、アルミニウムと比べると耐久性は落ちるものの、価格が安く提供できるということが分かりました。
つくられたばかりの製品はとても熱く、風を当て冷やしてから、ゲートやオーバーフロー跡などを取り除いていきます。取り除かれた部分は決して無駄ではなく、リサイクルされ、再び溶かされて使用されることを知りました。工場内はとても暑く、夏場は40度を優に超えるとのこと。つくっていただいていることに感謝の気持ちを忘れず、製品を大切に扱いたいと感じました。


防水ハンドルの組立て体験では、細かなパーツから1つのものを完成させていく過程や仕組みを学びました。1個のハンドルを組立てるのも、小さな部品が多くテクニックがいり、完成させるのに30分ほどかかりましたが、工場の方は1〜2分ほどで完成させているとのこと。正確性を求められる作業において、素晴らしい仕事を成し遂げているのだと感じました。
ダイカスト製品は馴染みのない単語でしたが、実は子どもの時に遊んでいたおもちゃや服のチャックにも使用されていました。作り方や仕組みが少し分かった今、身近な製品にも目を向けて、日々学び続けていきたいと思います。