
初めての工場見学、ダイカスト製法について学んできました
関東近郊の新入社員を集めて、タキゲンのメイン工場である秋葉ダイカスト工業所様で工場見学をさせてもらいました。
実際に見学することで、ダイカスト製法についてイメージを掴めました
入社してから耳にすることが多いダイカストが何であるのか。工場見学の前に少し調べたところ、「金型に溶接した金属を圧入することにより、高い寸法精度の鋳物を短時間に、大量に生産する鋳造方法のひとつ」と文字だけではあまり理解することができませんでした。しかし、実際にダイカストの方法を見て、ダイカストがどういうものなのかイメージを掴むことができました。

金型はとても大きい

亜鉛のインゴットと比べてアルミは軽くてびっくり!
勉強になった点は、ダイカスト製品に鋳巣ができないように、金型に予めガス抜きや湯溜りと呼ばれる部分を作り、空気を抜きます。また、効率よく溶けた金属が流れるように、ゲートやランナーが設置されていることで製品の大きさに比べ金型はとても大きくなってしまいます。このような製品以外の余分な部分がないと鋳巣ができてしまい強度等にも影響が出てくるため、品質の良い製品を作るためには必要であることを知りました。
秋葉様には亜鉛ダイカストとアルミニウムのダイカストがあり、それぞれダイカストの方法が異なることを知り驚きました。同じ方法の方が効率が良いのではないかと思いましたが、亜鉛は420℃で溶解するので加圧室が炉の中にあるホットチャンバーで、アルミニウムは720℃で溶解するため、コールドチャンバーと呼ばれる作成時に炉からワンショットずつアルミニウムを金型へと運び圧入する方法を用います。
圧入時のアルミニウムの温度をある程度下げ、金型が傷むのを防ぐそうです。効率だけではなくあらゆる面から物事を考えて、どのような問題が起こる可能性があるのか考えることが大切なのだと感じました。

金型から出てくると組み立て前のプラモデルみたい
また、直角に見えるダイカスト製品も完全な直角ではなく、金型に取り出すために必要な勾配が約1.5°程度あると知り驚きました。私たちの身の回りにはダイカスト製品が多くあり、ミニカーや洋服のファスナーの取手部分等もダイカスト製品であると知り、ダイカストという製法を知らなかっただけでたくさん触れていたのだと思いました。
工場見学を通して、品質の良い物をお客様に提供するためには協力工場の協力が不可欠であり、協力工場の大切さを感じました。
ダイカストのメリット
・大量生産に向いている
・寸法精度が高い
・薄く成型できる
ダイカストのデメリット
・金型代が高額
・抜け勾配を考慮した形
・少ロットだと割高

2016年5月18日 参加支店:本社・東京店・浦和支店・宇都宮支店