“プレハブ冷凍冷蔵庫用新型ハンドル” 開発者インタビュー【FA-740シリーズ】

インタビューイ:タキゲン製造株式会社 製品設計部 設計2課 天野P10_11_インタビュー

お客様のご意見を集約し、すべての機能を盛り込みました。

ステンレスタイプ錠前付きハンドルの必要性

ータキゲンが冷凍冷蔵庫用の金物を作り始めて、およそ40年経過します。冷凍冷蔵庫用の密閉ハンドルもすでに、今に近い形状として開発されていますが、今回なぜ新型タイプを製作することになったのでしょうか?

P10_11_インタビュー天野 一番の理由は、ステンレスタイプで錠前付きのハンドルが必要であるという要望でした。高級食材を収納する場合は施錠することが当たり前になってきているため、錠前付きが欠かせないアイテムになっています。
ステンレス製だとFA-1605というプレスのタイプがあったのですが、プレスで作るとどうしても錠前を組み込むことが難しく、南京錠で施錠するのが面倒くさいとのことでした。

また、お客さんがステンレスに拘ったのは、築地のような海に近いロケーションだとダイカスト製の場合どうしても錆が発生してしまうため、激しく洗浄しても長持ちするステンレス鋳物が求められました。

ープレスと鋳物ではコスト面において差が大きいのではないでしょうか?

P10_11_インタビュー天野 今回のFA-740シリーズは、アルミ合金製とステンレス製の材質違いを準備していますが、ステンレスのコストを下げるためにも、形状や内部構造を徹底的に見直しています。そのため、板金タイプのFA-1605とくらべて価格は約17%アップで抑えています。

ー先ほど高級食材を収納するために、錠前の必要性についてのお話がありましたが鍵番号がNo.350だけなのでしょうか。鍵違いも対応できるのでしょうか?

天野 はい。ハイセキュリティ錠前TAK70の鍵違いを組み込むことができるため、対応可能となっています。セキュリティ面においても安心してご利用いただけます。

従来シリーズと大きく異なる新デザインを採用した理由

ーFA-740シリーズは形状が今までのデザインと大幅に異なりますが、これにも意味があるのでしょうか?

天野 これもお客さんの要望からスタートしました。形状が角々していると、そこにどうしても埃や汚れがたまってしまうため衛生面に対して「つるん」とした丸い形状のデザインが求められました。結果洗浄性がよくなったと好評で、現場では衛生面に対してとても気を使っているのだと実感しました。また、アルミニウム製はねじ隠し用のキャップを標準で添付しているのですが、キャップの色を変更することができます。

ー見た目の問題でデザイン的に色を変えたいという要望があるということですか?

キャップの色を変更できる ねじ隠しキャップ

キャップの色を変更できる「ねじ隠しキャップ」

特注で塗装することも できます。

特注で塗装することもできます。

天野 それもありますが、一番の理由は色分けすることで赤は肉、緑は野菜、黄色は果物といったように中身を見分けるためです。この赤いハンドルのようにまるごと塗装する事も可能なのですが、コストが上がってしまうのでキャップだけ変更したいという要望があります。

ーハンドルひとつからでもいいのでしょうか?

天野 染色でキャップに色をつけることができるため小ロットからでも可能です。逆に、見せるキッチンに設置される場合は、お金をかけて塗装したいという要望もありますね。

TMP処理を施した連動ハンドルも開発

ー連動ハンドルもステンレス製を開発したんですね。この取手の部分は普通のパイプと違うようですが・・

P10_11_インタビュー天野 このパイプにはTMP処理を施しています。ハンドルの表面が電解研磨していることもありテクスチャを揃えるためにも導入しました。また、TMPは洗浄性と耐食性が向上しますし指紋も目立たないため、従来品との差別化を図りました。ちなみに連動ハンドル内部解錠装置は、蓄光シールを張っているため、安全性も向上しています。FA-740シリーズは従来品とパネル穴明けに互換性があります。設計変更せずに導入していただけます。

またタキゲンでは、ご要望があれば、カスタマイズや製品開発を柔軟に行うことができますので、冷蔵庫関係の金具でお悩みのことがありましたら、営業マンを通して天野までご相談ください。お待ちしております

FA-740シリーズ プレハブ冷凍冷蔵庫に最適です

fa-740

密閉セフティハンドル

fa-741

密閉連動ハンドル

fa-1742

連動ハンドル内部解除装置

fa-743

手動ラッチハンドル