「図面の見方・書き方 vol.3 寸法について」寸法は、製品を使用する人にとっても、製作する人にとっても重要な情報
講師:製品設計部 峯村
寸法は、製品を使用する人にとっても、製作する人にとっても重要な情報になります。ミスや記入漏れ、誤解を招くような表記がないように書くことが大切です。
vol.1 三角法については こちらから
vol.2 図枠と線種について はこちらから
寸法の基準について
寸法を記入する時に一番大切なことは、どこを基準としてその製品が使われるのか、製作されるのかを決めることにあります。例えば、止め金では角穴の中心が基準になります。ここにハンドルの軸が入り止め金が回転して使用されるため、回転中心である角穴の中心が基準点となります。
そのため、基準からの外形寸法や、基準からの穴ピッチを記載します。また、全ての寸法を記載する必要はありません。使用上、製作上必要となる寸法をよく考えて入れるようにしましょう。
直径(Diameter)/φ(ファイ)
円形に記入するだけでなく、右の図のように記入すると、図が円柱であることが表現できます。
半径(Radius)/R(アール)
寸法を入れるときは円くなっている部分に矢印をあてます。
正方形(Square)/□(カク)
二辺に寸法をいれなくてもそれが正方形であることが表現できます。また、長方形に記入することで、それが角柱であることを表現できます。
45°面取り(Chamfer)/C(シー)
45°で角を落とす面取りのサイズを示します。
板の厚さ(Thickness)/t(ティ)
材料が板材でありその厚みを表現することができます。
ねじのサイズ(Metric)/M(エム)
メートルねじの呼びサイズを表現します。
球の直径(Spherical Diameter)
Sφ(エスファイ)
φは2次元的な円の直径を示しますが、Sφは3D的に球であることを表現しています。
球の半径(Spherical Radius)
SR(エスアール)
球体の半径を表します。
参考寸法/( )(カッコ)
おおよその寸法を表します。様々な部品が組合さった場合などで、サイズが正確に表現できないときに使用します。
円弧の長さ/︵(エンコ)
円弧の長さを表現します。
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