
孵化したウミガメの子どもがオス、メス半々になる砂浜の温度は、約29℃
ウミガメの性比(オス、メスのバランス)が崩れ、徐々にメスの割合が高まっているのを知っていますか?
ウミガメは、ヒトのように染色体の働きで性別が決まるのではなく、産卵した場所の温度によってオスかメスかが決まる「温度依存性決定」(TSD)によって性別がコントロールされています。温度が高ければメスが増え、逆に低ければオスが増えていきます。
そして、いま、地球の温暖化によって、ウミガメの産卵する砂浜が温められた結果、孵化する子ガメの多くがメスになっています。大西洋の島々で行われた調査では、全体の93%余りがメスだったこともあります。オスとメスがほぼ50%ずつになる砂浜の温度は29℃前後と言われ、ウミガメは長い時間をかけて、この時期に産卵するよう進化してきたと考えられています。
現在、世界に7種しかいないウミガメ(日本の海岸で産卵するのは3種だけ)は、そのすべてが絶滅の危機にあり、ワシントン条約で国際的な取り引きも禁止され、種を守る努力が続けられています。しかし、砂浜の温暖化を防ぐには、また別の努力が必要です。
Question
徳島県のある海岸では、近年、ウミガメの産卵は年間に50回ほどです。しかし、1950年代には、同じ海岸でどのくらいの回数を記録したでしょう?
A 300回 B 500回 C 700回