日本は電柱大国。もっとも進んだ東京都の無電柱化率は、5%弱

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ローマやパリなどヨーロッパの主要都市を歩くと、歴史的な景観を損なうような高層ビルが少ないことに気付きます。またロンドンやパリ、ベルリンなどでは電柱を見かけることはまずなく、いくらか電柱の残るニューヨーク市でもマンハッタンでは100%の無電柱化を達成しています。無電柱化(主に地中に埋設)は世界の都市の主流になっています。

一方、日本は太平洋戦争で国土が焦土と化し、復興のためにコストの安い電柱を採用したため、現在も全国の都市にも町にも多くの電柱が乱立しています。国土交通省のデータによると、もっとも無電柱化の進む東京都でさえ5%弱(23区に限っても8%弱)、全国平均では1%そこそこ、幹線道路に限っても15%という低い数値です。

電線を地中に埋設する(あるいは軒先に隠す)などして無電柱化すれば、景観は一変します。京都では歴史的な地区を優先して無電柱化を進めていますが、街のイメージはがらりと変わります。東京オリンピック、パラリンピックの開催される2020年に日本を訪れる4,000万人の外国人(政府目標)には、電柱の少ない日本を楽しんでほしいものです。