廃食用油から年間に製造されるバイオディーゼル燃料の量「14,884kℓ」
サラダ油など家庭から排出される廃食用油を回収して、軽油に代わるバイオディーゼル燃料(BDF)をつくる動きが全国で進められているのを知っていますか? 全国バイオディーゼル燃料利用推進協議会によると、平成26年度に廃食用油の回収とBDFの製造を行っている事業者は全国に75カ所あり、39の地方自治体も参加しています。
年間14,884kℓ(平成26年度)ほど製造されているBDFは、排気ガスにイオウ酸化物(SOx)がほとんど含まれず、黒煙の量も軽油に比べて半分以下。しかも、油の原料である植物が成長の過程で光合成によりCO2を吸収しているので、燃焼の際にCO2を排出しても大気中の増減には影響を与えない(カーボンニュートラル)とみなされます。
平成18年度には4,471kℓだった製造量が、26年度には14,884kℓと3倍以上に増えているBDFですが、主にトラックやゴミ収集車の燃料として使われ、中には市バスを走らせている自治体もあります。車の排気ガスに植物油の臭いを感じたら(実際に、そんな臭いがします)、車体を見てください。「BDF使用車」と表示されているかもしれません。