拡大するロボット産業。2035年、予測される日本の市場規模は9.7兆円

これまで機械と呼ばれるものは、人間が設計し、プログラムをつくり、その範囲内だけで働いてきました。しかし、これからは機械にAI(人工知能)を搭載し、さらにはすべてのモノやコトをインターネットに繋ぐIoTによって集められた膨大な情報をもとに、機械が自分で判断し、考え、行動するという時代へ向っています。

そうした機械をスマートマシン(賢い機械)と呼びます。自律的に動き、これまで人間にしかできなかったことを実行するマシンが、これから主流になっていくでしょう。すでに不完全ながらも人間の感情を認識し、自分で状況判断をして動くロボットなども登場しています。経済産業省は、そうしたロボット産業の市場が2015年の1.5兆円から2035年には9.7兆円へと拡大すると予測しています。

不安もありますが、日本は急速な少子高齢化で、2050年には人口が9,700万人にまで減少し、労働人口は2060年に4,390万人(2013年は6,577万人)にまで減ると予測されています。労働力不足をスマートマシンで補う、それも選択肢のひとつになるでしょう。