今世紀末の東日本では20世紀末との比較で桜開花が早まる「14.5日」

満開の桜の下、新1年生が校門をくぐって入学式へ向かう。多くの日本人の脳裏に焼きついた春のイメージですが、温暖化により桜の開花が早まり、少なくとも関東地方では過去7〜8年、入学式の頃には桜は散ってしまっています。

気象庁の記録をみると、過去8年の東京の桜の開花日は3月28日、31日、16日、25日、23日、21日、21日、17日でした。開花日から1週間ほどで満開を迎え、急速に散っていくのが桜の常、入学式の頃には葉桜になっているところが多いはずです。

桜は夏から初秋に花芽(やがて花になる部分)ができ、寒くなると一度休眠して成長が止まります。その後、真冬の厳しい寒さで目覚め(これを「休眠打破」と呼ぶ)、やがて春の暖かさに誘われて花を開くという植物です。しかし研究によると、温暖化で冬の寒さが十分でないと休眠打破が起きず、開花が遅れたり、満開にならない可能性もあるとか。

環境省は、今世紀末の20年間には1981〜2000年に比べて、東日本で桜の開花が14.5日ほど早まると予測しています。日本の季節がどんどん崩れています。