安全で衛生的な水を自宅で飲めない人の数は「21億人」

地球は「水の惑星」と呼ばれますが、ユニセフ(国連児童基金)とWHO(世界保健機関)の共同調査によると、自宅で安全で衛生的な水を飲めない人が世界には21億人もいます。実に世界人口の約10分の3です。さらに、約45億人(10人のうち6人ほど)は、安全に管理されたトイレを使用できない状態で暮らしています。飲み水とトイレが不衛生だと健康への影響も深刻で、毎年36万人を超す5歳未満児が下痢で命を落としています。

地球の表面は3分の2が水で、その総量は14億km3あります。しかし、その水のほとんどは海水で、人が利用できる淡水は2.5%ほど。その大部分は南極や北極の氷であり、氷河です。人が利用しやすい状態で存在する淡水は、全体の約0.01%で約10万km3だけです。水の惑星とはいえ、人が飲み水などに利用できる量は多くはありません。

国連は2030年までに、すべての人々が安全で安価な飲み水を利用できるように取組むとしています。いま約1億6,000万人の人が河川や湖などの未処理の水を飲んでいるのですから、少しでも早く目標が達成されることが望まれています。