現在検討中の新しい古紙利用率の目標値は65%

現在検討中の新しい古紙利用率の目標値

オフィスや家庭にデジタル機器が増え、やがてペーパーレス社会になると言われますが、現実にはどの会社でも家庭でもまだ紙をたくさん使っているのではないでしょうか。

日本国内の紙の消費はリーマン・ショック後にガクンと落ちましたが、その後は横ばい状態で、2014年には2647万トンの紙(板紙含む)が生産されています。そして、紙を生産する原料のうち約63.9%に古紙が利用されました。

日本の古紙利用率は世界でもトップクラスで、それを支えているのが国民の高い環境意識と古紙を再利用する技術の高さです。市場に出た紙類を回収する古紙回収率は、1980年頃には46〜50%でしたが、いまでは80.8%にまで伸びています。

製紙に古紙を利用することは、単に資源の節約だけでなく省エネルギーにも貢献します。現在、ほぼ64%にまでなった古紙の利用率を今年度から65%に上げるよう検討がなされていますが、世界トップの日本の古紙利用率は今後どこまで上がっていくのでしょう。