消えていくミツバチがもたらす年間の経済的利益【約66兆円】
果実や野菜など多くの植物は、オシベの花粉がメシベに付着する受粉によって実をつけることは誰でも知っています。そして、その受粉の手伝いをしているのがミツバチたちですが、不思議なことに世界中でいまミツバチが突然にいなくなる現象が起きています。「蜂群崩壊症候群」と呼ばれます。2006年にアメリカで最初の報告があり、その後、ヨーロッパやアジア、そして日本でもミツバチが消えてしまう現象が確認されています。
もしミツバチが減りつづけると、どうなるのでしょう。いま世界中で食べられている食料の90%は100種類の農作物で占められていますが、そのうち70%はミツバチたちが受粉を手伝っています。国連の設置した科学者組織「IPBES」は、ミツバチたちの担う年間の経済的利益は世界全体で最大5770億ドル(約66兆円)と試算しています。このままミツバチの減少が続けば、食料事情に深刻な影響が出ることは避けられません。
原因は不明です。疫病、ウイルス、農薬や殺虫剤、電磁波、ストレスなどが指摘されていますが、果たしてなぜミツバチが消えてしまうのか、本当の理由は謎のままです。
Question
農業環境技術研究所が推定した、日本の農業に果たすミツバチの経済価値は年間いくらでしょう?
A. 約2800億円 B. 約3900億円 C. 約4700億円
C(約4700億円)