平成12年以降に実施された屋上緑化の面積、約433.8ヘクタール

首都圏や関西圏など大都市部を中心に屋上緑化が進められています。屋上緑化とは、ビルの屋上に芝を敷き、あるいは様々な植物を植えたりして一種の屋上庭園をつくることです。景観が美しくなるのはもちろんですが、太陽光の直射を防げるので、都市部で深刻化しているヒートアイランド現象(都市部の気温が周辺地域より高くなる現象)の緩和に役立ち、ビルの省エネ、大気汚染の浄化、防音などにも効果が確認されています。

国土交通省のデータによると、平成27年に行われた屋上緑化の面積は約17.6ヘクタールで、同省が調査を始めた平成12年以降では約433.8ヘクタールもの面積が緑化されています。また、つる植物をビルの壁面に植えて緑のカーテンをつくる壁面緑化も都市部では盛んで、平成12年から17年の間に約74ヘクタールで行われています。

建物の屋上や壁面を緑化するのは古くから日本でも海外でも行われてきた生活の知恵です。ビルの屋上や壁面を緑化することで、建物の温度上昇を緩和し、省エネ効果があり、しかも景観的にも美しいとくれば、緑の少ない都市部で今後も期待されそうです。