
[第12回/京都府] 季節が落ち着く 古都・京都

嵐山
「日本の文化的な季節」を味わうには京都がいい。特に色付く「秋」は辺り一帯が箱庭のような美しい佇まいを見せる。また和洋や新旧の程よい文化的調和でも独特の感性を放つ。
文化庁の移転が決定
本年3月に中央省庁である文化庁の京都への全面移転が決定され、東京一極集中を是正する先駆けとして、地方創生のシンボルとして、文化面での国際発信力を強化する国と地方の新しい連携がスタートします。府内にはそれにふさわしい世界文化遺産「古都京都の文化財」として、上賀茂神社、下鴨神社、銀閣寺、金閣寺、平等院など17ものスポットがあります。
京都府は、国指定伝統工芸品数、大学数(10万人あたり)、国指定重要文化財建造物数、工業出荷額ではちりめん、絹小幅織物、既製和服・帯、和生菓子、光分析装置、その他分析装置、公害計測器、模型などが日本一で、伝統産業とハイテク関連という組み合わせが特徴です(平成25~27年のデータより)。
地域の特性を活かすオール京都
京都府は平成23年に「明日の京都」と銘打って府政運営の基本指針を策定。平成27年からは新しい中期計画、地域振興計画が始まりました。施策の基本は、「府民安心の再構築」「地域共生の実現」「京都力の発信」の3つ。
地域振興計画では北から丹後、中丹、南丹と、京都市の南の山城に広域振興局を設け、それぞれの特性を活かしながら、オール京都で取り組みます。スローガンは「だれもがしあわせを実感できる希望の京都をめざして」です。
京都府の産業別構成は。第1次産業0.4% (全国平均約1.2%)、第2次産業25.7%(約24.5 %)観光業・サービス業などの第3次産業73.1%(約74.3%)となっています。※
※データは平成26年度/府民経済計算(府企画統計課)より。
古都の秋に浸る

圓光寺
11月中旬、京都はまさに紅葉が旬の見ごろを迎えます。昼間はもちろん、ライトアップされた紅葉の美しさも一度は体験したい優雅さです。東福寺、南禅寺、北野天満宮、大覚寺、永観堂、圓光寺、醍醐寺、高雄、高台寺、瑠璃光院、源光庵、知恩院、哲学の道、清水寺、嵐山など、京都中が秋色に染まります。またこの時期は祭り、定例行事、特別行事が目白押しです。情報検索は☞「そうだ京都、行こう。」で。芸術に浸るなら京都市美術館。江戸時代の天才絵師、伊藤若冲の生誕300年「若冲の京都 KYOTOの若冲」が開催中で大いに観る価値があります。

嵯峨野トロッコ電車
食では湯豆腐、サバ寿司、茶そば、くずきり、わらびもち、少し奮発して季節の食材を楽しむ京懐石料理もいただきたい。日本でここ1軒だけの金平糖専門店「緑寿庵清水」の「究極の金平糖」は、ぜひ現地で手に入れたい季節限定の逸品です。景色と食事を1カ所で楽しむなら嵐山。「天龍寺」で精進料理、「よしむら」で蕎麦料理、「おづる」で嵐山うどん、「松ヶ枝」で豆腐料理です。日本一と評判のジェラートも嵐山の「新八茶屋」です(世界大会3位)。体験では嵯峨野トロッコ電車で7.3キロの絶景路線もぜひ楽しみたい。
現在、京都府のホームページには「もう一つの京都、行こう。」キャンペーンが展開され、ミニドラマ風のオリジナルムービーが楽しめます。京都の奥深さがほのぼのとしたストーリーを描きます。