[第17回/青森県]青森は美しく優しい春が良く似合う
日本列島、本州最北端の青森県は太平洋、日本海、津軽海峡と三方を海に囲まれ、向き合う大地は北海道。長い冬が明ければ、格別の「東北の春」を演出し、人々を和ませます。
「強みをとことん、課題をチャンスに」
青森県の魅力は何より豊かな自然で、十和田湖、八甲田山系、奥入瀬渓流を有する十和田八幡平国立公園をはじめ、天然ブナ林で世界遺産の白神山地、下北半島と津軽の2つの国定公園、7つの県立自然公園など季節の表情も変化に富みます。歴史的には縄文時代前期から中期の日本最大級の集落である三内丸山遺跡があり、古代への興味も尽きません。
青森県の基本計画は「未来を変える挑戦」。「強みをとことん、課題をチャンスに」を謳い、青森県の「生業」と「生活」の価値を高め、青森ブランドの確立をめざすものです。
名産は全国シェア50%以上、収穫量日本一のリンゴや近年は栽培が盛んな桃、野菜は出荷量日本一のにんにく、ごぼう、ながいもをはじめ、にんじん、大根ほか10品目が全国10位以内で、東京中央卸売市場への出荷でも全国9位です(平成25年)。水産物は漁獲量日本一のイカ、味の良い第2位のホタテがあります。
他にもシェア90%で世界一を誇るハイブリットカーの角度センサー、日本一ではパンストの出荷数(平成24年)と、再生エネルギーの利用量(風力発電の設備容量が日本一)などの実績があります。
青森県の産業別構成は、第1次産業3.9%(全国平均約1.2%)、第2次産業22.0%(約24.5 %)、第3次産業74.4 %(約74.3%)となっています。
[データは平成26年度(青森県企画政策部/統計課)]
長い冬から春の息吹
4月下旬から5月上旬の青森県は県内いたるところで桜が咲き誇り、萌木色の新緑とともに待望の春を迎えます。代表的なイベントが「弘前さくらまつり」。今年は、4月22日(土)~5月7日(日)に開催され、会場の弘前公園は弘前城の天守閣を中心に、ソメイヨシノ、シダレザクラ、八重桜など数十種類、2,600本の圧倒的な規模で東北の春を彩り、散った後もお濠一面を埋め尽くす桜色の絨毯となってフィナーレを飾ります。他にも合浦公園、八戸公園、芦野公園、城山公園と趣を違えた名所揃いで、街中では十和田市の官庁街通りに真っ直ぐ伸びる1.1kmの桜通り「駒街道」が有名です。同時期には新緑と水と岩が清々しい奥入瀬渓流の散歩もおススメで、また5月下旬からは上北郡横浜町で「菜の花フェスティバル」が開催され、日本一の菜の花畑を鑑賞できます。
温泉も魅力の青森県は全国4位の温泉地数と温泉湧出量で、公衆浴場も温泉が多く気軽に利用できます。国民保養温泉地第1号の酸ヶ湯温泉は有名なヒバの千人風呂、陸奥湾を眺める展望風呂は浅虫温泉、風情のある津軽の大鰐温泉、開放的な大自然の露天風呂は八甲田温泉、乳白色の下風呂温泉、日本海側には不老不死温泉と夕日が絶景のWeSPA椿山ほか、泉質も趣も充実しています。
ご当地で食べたいものは、青森市の「味噌カレー牛乳ラーメン」「のっけ丼」「バラ焼き」、弘前市のまぼろしの「津軽そば」、八戸市では「せんべい汁」「平目の漬け丼」、日曜日には館鼻岸壁朝市にも行ってみましょう。お土産は青森市のラブリーパイが喜ばれること間違いなしです。煌く青森の春を一度は体験してください。