[第19回/神奈川県]センスの良さが光る首都サイド県の魅力
首都・東京とは違う価値観とセンスが光る県民性の神奈川県は、日本で2番目に人口が多い県。海も山も、都市も古都も、異文化も奥座敷もと、人を惹きつける多様な魅力と自由さがある。
人口全国2位と多様さ
北を東京都、西を山梨県、静岡県と隣接し、東は東京湾、南は相模湾に面した海岸線が430kmにも及ぶ神奈川県。国際港湾都市横浜や京浜工場地帯がある一方で、緑豊かな丹沢、足柄山地、東京の奥座敷と呼ばれる箱根や武家の古都・鎌倉、憧れのマリンライフのメッカ湘南と、様々なエリアを有します。
面積が全国43位と小さい割には、人口約910万人と東京都に次ぐ全国2位。県民のイメージは独自性とセンスの良さがあり、スタイリッシュで多様なライフスタイルが営まれています。
意外な日本一はワインの生産量(2014年度)で畑なき「ワイン県」。面白い日本一では通勤・通学のバス利用率(2015年)と、圧倒的なシュウマイの消費量があります。
ロボット産業特区への期待
次代の成長戦略の1つとしてロボット産業の創出と育成を図り、県内における介護、医療、災害、インフラ、農作業などのさまざまな現場にロボットが溶け込む社会の実現を目指しています。相模にある「さがみロボット産業特区」では優遇措置を設け、ロボット工学技術の集積地としてロボット開発の支援や規制緩和、実証実験、企業立地などを積極的に振興しています。神奈川県のホームページにある「ROBOT TOWN SAGAMI」というバナーが興味深いので訪ねてみましょう。
神奈川県の産業別構成比は、第1次産業0.2%(全国平均約1.2%)、第2次産業21.2%(約24.5 %)第3次産業77.6 %(約74.3%)となっています。
[データは平成26年度/県民経済計算 神奈川県統計センター]
ふらりと出かける神奈川のよさ
6月の神奈川県は軽装が気持ち良い場所と雰囲気に満ちています。海や山の自然散策、史跡探訪、温泉、グルメなど、首都圏からのアクセスのよさも魅力です。
憩うならまずは箱根。特急ロマンスカー以外にも、小田急ハルク前から午前中に気楽にバスに飛び乗り、一気に芦ノ湖の桃源台まで行くこともでき、ここから芦ノ湖の遊覧船に乗るもよし、ロープウェイ、ケーブルカー、登山鉄道と乗り継ぎ、途中好きな名温泉に浸かるもよしと、箱根の醍醐味をすべて週末予定で満喫できます。
本格的な紫陽花の季節を迎える古都・鎌倉はやはり別格の趣ですが、もうひとつ花好きには小田原フラワーガーデンがあり、スイレン、バラ、ハナショウブ、アジサイ、ウォーターポピーなどが鑑賞でき、トロピカル温室(200円)以外は入園無料、駐車場無料とドライブ向きです。
面白いスポットでは「要塞の島」として国史跡に指定された無人島の「猿島」。横須賀・三笠公園脇の桟橋から船に乗ると約10分で到着します。海岸から少し内側に入ると静まり返った要塞跡の不思議な異次元空間を体験できます。この島はバーベキュー機材の予約レンタルもできるので、好きな食材を用意して仲間と行くと特別な時間を過ごせます。
ご当地グルメは、横須賀の「横須賀海軍カレー本舗」のカレー、横浜中華街では「江戸清」のブタまん、湘南では「しらすや」のしらす料理、箱根では「渡辺ベーカリー」の温泉シチューパン、小田原では一度は食べたい「友栄」のアオうなぎが最高です。神奈川県はセンス次第でうんと楽しめますよ。