タキゲン商品の右用・左用について ― ハンドル編 3 ―

タキゲンの総合カタログをめくると「右用」「左用」という表示のある商品があります。ハンドルや蝶番、ステーなどが該当します。しかし、右も左も同じような形状をしているため、うっかり取違えてしまうこともあります。
そこで、タキゲン商品の右用・左用について数回に分けて解説していきます。

ふだん何気なく使っている扉や、それを開くためのハンドル。前回はハンドルと止め金の関係について解説しました。

今回は使用するシーンに合せたハンドルの取付け方をご紹介します。


ハンドルと止め金の一般的な使い方は「止め金が横位置でロック、下方向に回転してオープン」が普通です。ところが横位置でロックは同じですが、オープンのときに止め金を上方向に回転させる取付け例があります。

例をあげますと、

  • 振動の多いところで使用される配分電盤
  • 非常用の配分電盤

上記のケースでは、左扉に右用ハンドル、右扉に左用ハンドルを取付けることになります。こうした取付け方法にする理由は、揺れが多い場所では振動が伝わり止め金が下方向に動いてしまうことがあるためです。ロッド棒を使うとロッド棒の重みが加わるケースもあります。ロックハンドルの場合は、L型ハンドルのようにレバー部分の重みが無くなるため、いずれも振動の影響を受けやすくなります。

ハンドルを横付けにして、止め金が上方向に回転する取付け方法があります。

非常用配分電盤では、「840℃で30分の加熱にも耐えられること」という耐火基準があります。しかし、火災などで扉が熱せられると、内部空気圧などで扉が変形することも想定されます。内部の計器類を守り、危険防止の役割を果たす扉ですから、火災時にはなおのこと、自重でオープンしてはなりません。取付ける環境に応じ、最適な取付け方法をお選びください。