1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
会社の運営は永遠のマラソン
この数年、よく耳にする「ダイバーシティ」。この言葉が真に意味することは「多様性」。多様な人材を活かす考え方です。タキゲンは、韓国・中国・タイ・台湾と海外に進出し、現地での採用者数も増えています。異文化圏へ進出しても、タキゲンで勤く全ての従業員が遵守しているのが「私達の勤く目的」と「経営理念」です。ここに託した先代の考え方について、紹介します。
社歌とは、会社の行き方を歌詞に託したものです。よくかみしめながら読んで頂きたい。会社の全貌、私の考え方がわかると思う。
お渡ししたカードにある「私達の勤(はたら)く目的」と「経営の理念」は、私達の生き方を、具体的に書いたものです。
「タキゲン製造株式会社の構成員の勤く目的は、全員が毎日を楽しく円満に、会社も個人も共ども進歩発展させ、社会(くらし)を豊かにする事である」
「構成員」とは会社は人間の集団ですから、タキゲンのすべて、一人ひとりをいっているのです。人間の集団がどうすればいいかという目的です。
経営の理念には七つの原則があります。
「人材の育成」「雇用の安定」「公平な賃金」「公正な取扱い」「昇進の希望」「明るい職場」「相互信頼と意思の疎通」
勤くことにおいて、これらを大切にしています。
タキゲンは、リーダーを作る、人の上に立つ人間を育てる会社ですから、社是は「人材の育成」なんです。
私は、これらの原則を基に、先頭に立って、ますますタキゲングループの結束と進展を強めていきたい。皆さんも息切れしないように、健康に留意して頑張って戴きたい。
(1987年4・5月合併号 創立記念式典および入社式)