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1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
私自身も皆さんも、これから勉強です。
グローバル化で交通網やネットワークが目まぐるしく進化していますが、残念なことに犯罪もグローバル化され、それに呼応すべく施錠方法も進化を遂げています。先代は海外での視察で「日本の施錠が20年遅れていると感じた」と約20年前の経営会議で述べています。大きな投資が必要とされる、大型の密閉用ロックシステムを開発したきっかけをご紹介します。
私は今回ドイツ ケルンのメッセで向こうのシェルターを見てきました。そもそも軍事用、防空壕という意味ですから全部鉄でできているわけです。無線の中継や色々な道具を入れる箱をシェルターと言うそうです。
(中略)
メッセへ行って、日本の鍵は20年遅れていると思いました。鍵に対する物の考え方がね…。
錠前に関しての日本人の感覚とは、しんばり棒なんです。鍵がついているところは蔵の南京錠ぐらい…。
外国は大陸ですから泥棒が行ったり来たりするものだから、自衛上、頑丈な扉に丈夫なカギを付けた。鍵の歴史は彼らの方が、早く作っただけの事なんです。
やはりこういう物は外国の知恵を借りて、我々が改良していかないと…。
当社はもっと大きな、もっと丈夫な大型の密閉用ロックシステムを創り出すメーカーとして進んでいくという事が重要なんです。
こういう物は実際に扉に付けてみないと、見ただけでは分かりません。
最新式でセンスの良い展示室を本社の3階に作ろうと思っています。お客様のへのPRと同時に、社員教育の場にしようと思っています。
ここに現在集まっている人たちが、支店に帰って説明できる知識を持ってもらわないといけないわけですから、皆さんもこのサンプルを後で実際に動かしてみてください。
あらゆるものがこれから勉強です。
私自身も皆さんも…。
(1997年6月号 5月度経営会議レポートより)