
1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
新入社員の教育について
高い専門性が業務に求められる中、社員にどのような教育をするかは重大な課題となっています。企業が大きくなるほど自己の業務以外分からないことが増えていますが、タキゲンの社員は全ての業務を知る自社のエキスパートでなくてはならない。そのような理想の人材を育てるために社員教育を改めると語った、先代社長の想いをご紹介します。
これからは特に今まで以上に徹底した新入社員教育の基本ルールを作っていく必要がある。経理だからと言って商品知識、販売システム、得意先等を知らないということでは…。タキゲンの社員はオールマイティにならなければならない。今まで人材不足ということで、とかくその教育について厳しさが欠けていた。
当社の社是は“人材の育成”である。人材の育成は教育である。その教育は他より講師を招くことではなく、当社自身で先輩が後輩を教育していくところに意義と目的がある。
社員教育の原点である行動基準は、整理、整頓、連絡、報告である。また、徳育教育の一番重要なことも他人に迷惑を掛けないということである。即ち、自分で使用したものは自分で整理整頓するということは、しつけ教育の基本である。
今の教育で最も欠けていることは、人間本来の一番大切なことをなおざりにしていることではないだろうか。東洋人として日本人として本来の姿に戻り、教育とはなにかということを考え直す時であると思考する。
(1977年1月号 経営会議議事録より)