
1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
今のタキゲンがあるのは、先輩たちの汗と努力のお陰。
タキゲンは1958年、業界初となる金物カタログを制作し販売を続けてきました。カタログの発行部数は2002年で84万部、現在の累計は135万部以上に及びます。現在、タキゲンが広く認知いただいているのは、この膨大なカタログをお客様に届け続けた成果です。
皆さんに「タキゲンマークと商品番号の歴史」という刷り物を渡しました。そこには、タキゲン製造株式会社は瀧源商店の頃からキャビネット業界に対しこれだけPRしてきた・・・という数字が載っています。
いわゆる金物業界というのは、昔は大きく分けると家庭用金物と建築金物、それから刃物、という3種類の業界がありましたが、スチールのボックスやキャビネット類の金物業界がなかったのです。それを専門に扱うメーカーもありませんでした。
私は、新しい商売をやるのだから、社員がサンプルをお得意様に全部持っていくのはできないことだし大変だから、とカタログを作ったのが1958年、私が30歳の時でした。タキゲンのカタログ第1号です。今までに50万部くらいは・・・と思っていましたが、調べてみたら84万2500冊・・・。
カタログの宛名書きは私と社員みんなで、18時に仕事が終わってから一人100部ずつ・・・発送は、郵便局へ行ったり国鉄に持ち込んだり・・・45年の間にそういう歴史がある―84万部のカタログがタキゲンがこの業界に知れ渡った大きな要因であり、皆さんの先輩たちの汗と努力のお陰ということを、皆さんの部下にも教えてください。
(2002年10月号 経営会議議事録より)