
1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
外部への発言はタキゲンの代表として

「会社の看板を背負っている」という言葉がありますが、社員としてとった行動は、良いことも悪いことも、会社の意思や責任と捉えられます。自分の会社がどう評価されるかは、一人ひとりの日々の積み重ねであることを意識して働くことが大切です。
皆さんが話すことは、タキゲンを代表して話すということです。月に1回または週に1回という風に、いつでもいいから資材と支店が定期的に打合せをやれば、外部に対して問題を起こすこともないはずです。資材の製品調達方式としての中央集権とは、中央でコントロールすること、言い換えると中央で集約することです。いちいち細部にわたって命令することではないのです。したがって、定期的な打合せをして、あとは支店長に任せてコントロールしていくことが大切なのです。そういうシステムがはっきりしていないから、大阪だろうがどこだろうが「ちょっと来てくれ」などということが発生するのです。本社の資材と支店の打合せができていれば、問題が起こるはずはないのです。外部に対して、窓口の一本化にもなります。
協力会社に対しての話は、誰であろうと受ける方は資材の一員としての話ではなく、タキゲンの代表として聞いているのです。だから、バラバラの考え方で不用意な発言をすれば「タキゲンの仕事はいちいち上役に確認しなくては危なくてすぐ取りかかれない・・・」ということになります。
定期的な打合せをして考え方の統一を図り、タキゲンの代表者であるとはっきり認識して発言するように心掛けてください。冗談のつもりで話をしても、相手は真剣に聞き、受け取っていることを忘れてはなりません。要は相手の立場に立って考える心の問題です。
(1979年9月号 経営会議レポートより)