
1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
みんながやっていないことをやろう

企業は日々成長し、時代に合せて変革していかなければ、存続し続けることは困難です。折しも歴史的な株価大暴落、ブラックマンデーを迎える約半年前。迫る大不況を前に、先代社長が危機感を持ち変革を求めて語ったエピソードを紹介します。
正月に1時間かけて言ったのは、「協力工場さん、現況程度の商品は海外で作ってください。韓国や台湾、香港などで。多品種少量生産か、もっと高度の技術を持たないと生きられません…」。
これは、社員にも言えます。過去の夢はこれまで…。
来年からデフレになるし、今、一番大切なのは、社員の研修。これまでの見方を一切変えること。上から下まで真剣に勉強しなければ、この世の中から取り残されてしまいます。経営会議、研究会、企画推進委員会も名称を変えて、勉強会に。
ここ数年、本社の開発が遅々として進まない。本当に、これから世の中が変わるんだから、みんながやっていないことをやろう。3、4年経ったら、見違えるようなタキゲンに生まれ変わろう。
企業の改革に、社員の反対はつきもの。賛成することをやったら、絶対伸びない。信ずることは、どんなに反対されても強引にやっていくこと。厳しくやって、恨まれても、一生懸命教えてやろうとすれば、分かってくれます。
人間は、心と心。君たち支店長の本当の仕事は、部下を育てることです。
(1987年3月号 経営会議レポート より)