
1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
種をまかねば収穫はない

今の利益は、多くの先人や過去の私たちがまいた種が実ったもの。会社が継続し、社員が安心して働いていくためには、未来のために今どれだけ種をまくかが大切です。
賞与をどういう基準で評価するかということですが、成績によって配分するというのが基本でした。
しかし、私は2年前から、もう成果主義ではない、努力主義だと何回も言ってきました。景気と天気は同じなんです。人間の能力では良くすることも、悪くすることもできないのです。
私が努力主義でやらなければいけないと言っているのは、もしも天気が良くなった時のために畑を耕し肥料をまいていれば、たくさん収穫があるよ、ということなんです。
例えば、毎年不作だから来年も不作だろうと種をまかなかった。しかし今年は大変天候に恵まれた…種をまいていないと収穫はないですよね。
昨年も一昨年も不作だったけれども、次の年は天気が良くなるかもしれないと種をまく量を2倍、3倍に増やす。もし天候が良かったらまいた分だけの収穫があるわけでしょう。
商売も同じなんです。10年先のために畑を耕す。それだけは覚えておいていただきたい。
(2003年7月号 経営会議レポート より)