
1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
不況の最中には、将来志向の新製品を創っておく

企業は絶え間ない成長を求められることから、前年以上の利益目標を立て、無理やり遂行しようとしがちです。先代社長は、市況を見極め不況時は無理に売上を求めず、雌伏の時として未来に備えた商品開発に力を注ぐよう語っていました。
不況の時に「売れ、売れ!」と言えば、たたき合いになって必ず値段を崩します。それは自分で自分の首を絞めるのと同じです。
タキゲンは2年や3年売上が落ちたってびくともしません。それよりも不況の最中にやるべきことは、将来志向の新商品を創っておくことです。どんな時代でもユニークなオリジナル製品を創り出せば、必ずトップになることができます。今は売ることよりも製品を生み出すことに全力を挙げるのです。
我々もこれからは猛烈に勉強して、ユニークな人間に生まれ変わらなければならない時代です。
独創的な製品を創り出せる人、宣伝力のある人、夢と思想を持って最後まで粘り強く努力する人―それしかありません。
(1998年8月号経営会議レポートより)