1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
誰もやらないなら、自分が!
多品種少量生産で品質と精度のいい均一の製品を生産できるメーカーは、金型屋と密接に関連していなければ不可能です。
一番いい例が、宇宙産業、航空産業のパーツです。何万個も使う物ではありませんよね。何十、多くても何百でしょう。それでいて同一品種で高品質のものを作ってくれと言っても、現在の日本で受ける企業は極めて少ないはずです。
タキゲンがハンドルや蝶番を標準品として売り出した時、誰も相手にしてくれなかった。一生懸命PRしても、まるで売れず…3年くらいしてやっと、ぽつぽつ使っていただき始めた過去があります。
私は、かつてなかった何かの業界を創り出したいのです。今年から何年かかるか分からないけれど…。
「誰もやらないなら、自分が!」こういう気持ちを、これからも持ち続けていかなければならないと思っています。これこそがタキゲングループのテーマだと信じています。
(1984年2月号 新年経営方針発表会 より)