1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
会社は人間の集団
タキゲン製造株式会社は、社員数が302名(※1986年4月時点)。
日本人が1億2,700万人いますが、何かの縁であなた方35人が私たちと出会い、入社したわけです。
よく考えてみてください。日本の人口が約1億として、1億分の35。奇跡的な、天文学的な数字なんです。宝くじだって1万分の1なのだから。人と人との出会い、この「縁」を大切にしていきたいと私は思う。
何故こういうことを言うかというと、皆さんは「会社」というと建物を連想しますが、それは構造物のこと。優秀な機械工場であったとしても、建物と機械を指しているに過ぎません。
では、会社とは何か…私とあなた方、つまり人間の集団を会社と言うのです。
会社の業績を発展させる、あるいは会社を大きくするには、そこにいる人間同士の質が向上すれば、会社の質も上がることになります。人間同士が親密になり、毎日を楽しく円満にすれば、会社のモラルが上がります。
今言ったように、人間の集団が会社だからです―家も、国も同じ。すべて人間の集団だということを、もう一度認識してもらいたい。
(1986年4月 入社式スピーチ より)