1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。

物事を切り替えるときは全部一回捨てる

秀昭社長は、これまで続いていたものを変えるとき、全部一度捨てた上で、前の良いところを取り入れるよう話していました。一度すべてを捨ててこそ、そこに絡むしがらみや悪しき慣習から脱却し、大きな変化を遂げることができるためです。

いろいろな物事はちょうど四月一日から始まります。特に今日はこれから表彰式が行われるわけですが、覚えておいてほしいのは、今までの表彰の仕方はやめます。

今までは長く勤めたから、または一年間休まなかったから、という形で表彰していましたが、その成果はどうだったのか。この21世紀は「経過」ではなく「成果」で表彰します。

いつも言いますが、物事を切り替えるときは全部一回捨てる。整理整頓と同じで、捨てる整理、取り出す整頓なのです。それで新しいことを始めるのです。

物事というのは半分良くて、半分欠陥があるのですから、温故知新、新しいものを取り入れてから前の良さを取り入れていく。

最初から取り入れて変革していけばいいという意見もありますが、それでは頭が切り替わりません。今後、大きく変わっていくということを頭に入れていただきたい。

(2000年5月号 経営会議レポート より)