
1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
一生懸命にやっている、その姿は尊い
たとえ売上げが伸びなくても、商売としては現実的でないかもしれないけれど、「人材の育成」が私の経営の基本ですから、物を真っ直ぐに見て、コツコツやっている人たちを育てたい――。
私は、銭儲けをしようとか、売上至上主義とか、今まで表現した中には一つもないと思います。心の持ち方……、これが人間の生き様じゃないかなと思います。ちょっと抽象的ですが、私の心境です。
〜 中略 〜
一生懸命、お客さんのところに行って「こんにちは、さよなら」でもいいじゃないですか。「何か御用はございませんか」と。
毎日のように来れば「うるさいな」という気持ちにもなるかもしれないけれど、何かほしいときには「タキゲンが毎日来るから……」という気持ちになるじゃない。
だから、この会社を運営するにおいては、支店長が営業に「売上を上げろ」といってはいけない。「得意先を回って意見を聞いて来いよ」という営業をさせる。売れても、売れなくてもいいじゃないか。
物が売れるということは時の運です。お得意様に何回行ったかの方が大事なんです。これが商売の基本じゃないかと思います。
(2006年11月 経営会議報告より)