1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。

管理者とは己の仕事、己の心を管理すること【最終回】

管理者十訓の中で「管理者とは己を管理する職をいい、人を管理することではない。己の管理とは…」を再確認してほしいと話しました。

これは非常に重要なことです。管理職というのは部下を管理することだと思ったら間違いです。人を管理することではないんです。己の仕事、己の心を管理することが一番要です。

たとえば、支店がうまくいっていないというと、多くの支店長は部下の責任にします。「あの野郎が言うことを聞かないんだ」と…。己の心が管理できていない支店長は、必ずそんな問題を起こすものです。

管理者は部下の先頭に立って仕事をし、厳しく自己を啓発して、寛大な度量をもって部下と接し、人を通じて仕事をするリーダーなんです。それを見て部下がどう動くかということです。

自分を棚に上げて、思うことだけずけずけ言ったりやったりしたら、誰もついて来ないでしょ。支店長がその支店の人心を掌握できないで、支店経営に失敗するのは必ずここなんです…。

己の心を管理するというのはとても難しい。それを戒めるために十項目あるんです。

(2006年6月 経営会議報告より)

2017年1月号より始まった「瀧源点回帰」は本号をもって終了することになりました。長い間ありがとうございました。