年間に廃棄処分される医薬品の総額は(推計)、約1,000億円
食品に賞味期限があるように、薬にも使用期限があります。それを過ぎたら効き目がゼロになるわけではありませんが、多くの場合、捨てられてしまいます。慶應義塾大学の特任教授が国立がん研究センターと共同で調査したところ、年間に廃棄される医薬品は抗ガン剤だけで約738億円、薬全体では約1,000億円と推計されたそうです。
病院などでは適切な廃棄をしているはずですが、一般の家庭では案外と安易に薬が捨てられているのではないでしょうか。時には、トイレや排水口に流しこむ、とか。
また私たちが服用した薬も、すべてが代謝によって薬の活性を失った後に排泄されるわけではありません。少なからず薬のままの状態で排泄され、流れていきます。
その結果、東京や神奈川などの河川では、ごく微量ながら抗生物質や鎮痛剤、解熱剤の成分が検出されています。それは河川の水質汚染だけでなく、生態系にも影響し、場合によっては耐性菌の発生にもつながっていきます。服用の際には処方箋の指示にしたがい、使用期限が切れないうちにのみきる。間違ってもトイレになど流さないように。
Question
医薬品(錠剤)を捨てる場合、もっとも適切な方法はどれでしょう?
A びんに入れて蓋をし不燃ごみへ
B 透明なビニール袋に入れて可燃ごみへ
C 紙袋や封筒に入れて可燃ごみへ