水資源大国・日本が誇る水力発電の割合は、約9%

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日本は天然資源に乏しい国ですが、降水量も多く、水という資源には恵まれています。水が落下する勢いを利用して発電水車を回転させて電気をつくる水力発電は、昔から日本の主要な電力源でした。まだ原子力発電などない昭和20年、日本の発電の内訳は、火力38.05%に対し水力61.95%と、圧倒的に水力発電がリードしていました。

水力発電の大きなメリットは、発電時に大気汚染物質や二酸化炭素を排出しないことです。しかし、発電には多くの場合、巨大なダムを必要とするので自然破壊につながるというデメリットもあります。しかも、すでに日本全国にダムがつくられ、新規に建設するのも困難な状況になっています。いまある発電施設を有効に活用して、今後も一定の電力を確保していく。それが日本の水力発電の現状だといえるでしょう。

資源エネルギー庁によれば、平成28年度に電力事業者が発電した電力量の内訳で、水力発電は約9%を占めています。火力の87.5%とは比較になりませんが、再生可能エネルギーではもっとも多く、今後も賢明な利用が期待されるエネルギー源です。