運送業界も人手不足と高齢化は深刻。60代以上の割合は、15.1%
国内の輸送を中心で担っているトラック運送業者は約62,600社、就業者数は約185万人と言われますが、ここにも他の業界と同じく人材不足、そして高齢化の波が押し寄せています。平成28年7〜9月に人手不足を感じた業界内の会社は58%に達し、その傾向は過去数年続いています。また平成17年には44%だった40歳未満の労働者が平成27年には29.1%に減少、逆に60代以上が9.6%から15.1%へと増えています。人手不足と高齢化は、個々の労働者の負担増につながり、安全や環境への配慮の低下も招きます。
また、小型の荷物が個数でも割合でも増え、一度の輸送で運ぶ貨物量が減りつづけているのも問題の一つです。例えば、1990年には一度の貨物輸送で2.43トンを運んでいましたが、2010年には0.95トンと1トンを割り込み、以後は横ばいです。同じ期間の貨物一個あたりの重さを見ると、0.1トン未満が55.6%から75.1%へと増えています。
貨物の小型化は時代の流れでしょうが、現状は空気を運んでいるようなもの。他社との共同配送などエネルギーの無駄にならないような物流の模索も今後の課題の一つです。