鍵を取手代わりにすると故障の原因になるって知っていましたか?「取手の代わりになる新型錠前 GTロック C-484」開発者インタビュー

P8_9_GTロックインタビュー

キー(鍵)を取手代わりにすると故障の原因になるって知っていましたか?

取手がついていても、解錠したときにキーでそのまま扉を開ける動作をしている人を見かけます。この操作が鍵に負荷をかけ故障の原因になっていることをご存知でしょうか。

キーで扉を開けた場合故障の原因になる

ー GTロックの開発にあたって、その経緯を教えていただけますか?

浅見 ある客先の設計の方が「機器の扉に錠前と取手がついているけれど、ユーザーによっては、キーを錠前に差込んで解除したら、取手を使わずに、そのままキーを取手代わりに持って、扉を開けるんだよね」という話をされたそうです。

確かにキーを錠前に差込んで、取手代わりに使えれば、取手は不要になります。ユーザーとしては少ないアクションで扉を開くことができますし、設計者としては取手のない扉を作ることでデザインの幅も広がり、多くのメリットを感じました。

ー ではなぜ、キーを取手代わりにしてはいけないのでしょうか?

現状のカタログで販売している錠前で扉を開けた場合、キーと錠前内部のピンに負担が掛かってしまい、長く使用していると、錠前操作ができなくなります。場合によっては、キーが抜けてはいけないところで抜けてしまう可能性が考えられるので、何か良い方法がないか考えました。

いろいろと考え抜いた結果、問題なく、キーを取手代わりに使用できるいい案が閃きました。それは、キーに突起をつけ、錠前本体の外筒側を引張れるような構造にしたら、ピンに直接的な影響もなくなり、キーを取手代わりに使用しても問題ないのでは、ということでした。

GTロックはキーを取手代わりに使用できます

ー GTロックの特徴を教えてください。

浅見 一番の特徴としては、キーを取手代わりに使用できることです。また、キーの板厚や突起の大きさで、ある程度、重量のある横開き扉にも使用ができます。自販機工業規格寸法で錠前を設計しているので、設計の方々の選定も容易に行なえます。また、標準品の錠前には、真鍮材の表面カバーが取付いており、その表面カバーを硬質の材料に変更することで、ドリル破壊対策品として仕様を変えることもできます。

ロッカーなどの扉に最適

ー 用途としては、どのようなところに使えますか。

浅見 ロッカーなど不特定多数の人が使う扉、デザイン性の高い扉に使用できます。

小型製品と付加価値をつけた製品を開発中

ー 今後の物理キー市場の動向を教えてください

浅見 今後の物理キーとして、今、検討しているのは、小型化と更に付加価値をつけた製品を考えています。

一つ目は、弊社のカタログ製品C-35をベースとした製品です。C-484より小型で、ディスクが組込まれています。小型化する事で、更に用途が広がります。

二つ目は、錠前にラッチをつけた製品です。この製品は、机のような引出しに使用できます。

引出しを開ける時は、錠前にキーを差込み、解除方向へ回転させ、キーを取手代わりに持って引張ると、引出しが開きます。引出しを閉める時は、錠前操作は何もせず、そのまま引出しを閉めれば、ラッチが上下に動き、そのまま施錠されます。

小型化、錠前に付加価値をつけることで、今後の市場としては、事務機器を製造しているメーカー様(ロッカー、机、レジスター等)などへ、PRできるのではないかと思っています。

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