「ポンチ絵の基礎と描き方 vol.1」 お客様の頭にある モノを描き出す

講師:製品設計部 曽根

ポンチ絵の基礎と描き方01

製造業や、建築業ではなじみのある「ポンチ絵」。一般的には概略図、構想図。製図の下書きとして作成するものや、イラストや図を使って概要をまとめた企画書などのことです。
当社におけるポンチ絵の基礎と描き方を紹介します。

お客様の頭にあるモノを描き出す

ポンチ絵01 ポンチ絵は一般的な絵画と異なり、線を重ねて描くのではなく、フリーハンドにて一筆で時間を掛けずに描くことが基本になります。

ポンチ絵が描けるようになると、仕事上で主に3つのメリットが得られます。

①製品イメージの共有

客先での打合せのなかで、その場で求められている機能を確認することができるため、聞き間違いなどを防げる。

②迅速な製品開発

開発部や工場へイメージを伝える際に、詳細な内容を視覚的に伝えることができるため、製品開発のスピードUPにつながる。

③製品イメージの具象化

打合せの初期段階~構想設計時に活用することで、設計思想(コンセプト) が明確になり、デザインレビュー時の判断が容易になる。

ポンチ絵で設計の半分以上が決まってしまうと言っても過言ではありません。新規開発品のほとんどはポンチ絵からスタートします。

そもそもポンチ絵の定義とは

  • ポンチ絵02線画である(線はなぞらず一本線で描く)。
  • 斜め上から見た感じで描く(等角投影図。通称、アイソメ図)。
  • 隠れている部分で見えない線は破線で描く(隠れ線=点線)。
  • 断面部や機能などの詳しい説明は別図として描く。
  • 各部の寸法、材質、表面処理、使用部品などを直接記入する。
  • 絵心が無くても問題無し!上手い下手ではなく、イメージが相手に伝われば良い。

と言いながらもテクニックがありますので、一緒に学んでいきましょう。

次回はポンチ絵の基本的な描き方になっている等角投影図(アイソメ図)について解説します。

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