国内に2,500万haの森林がありながら木材自給率は「約34.8%」

「木づかい運動」って聞いたことありますか? 林野庁が平成17年度から行っている国産材を広く活用しようという運動で、暮らしの中に木材(国産材)を使った製品を取り入れることで日本の森林を育て、地球環境の保全にも貢献しようという取組みです。

日本は国土の約70%を森林が占め、先進国でも有数の森林大国です。森林面積(約2,500万ha)のおよそ半分が天然林、4割が人工林、残りが竹林などです。これだけ豊かな森林がありながら、安価な輸入材に頼り、木材の自給率は約34.8%(2016年)しかありません。

戦後、荒廃した国土を復興するための資材としてスギやヒノキが大量に植えられましたが、それらが利用可能になる前に海外から安い木材が入ってきたため、国内の森林は利用可能になっても放置されたまま、どんどん荒廃が進んでいるというのが現状です。

国産材を活用することで、間伐などの手入れが行き届いた人工林を育て、二酸化炭素をたっぷり吸収する元気な森林を拡げよう、それが「木づかい運動」の狙いです。植えて育て、伐って利用し、また植える。木材利用の本来の姿を取り戻すことが大切です。