
平成27年5月〜9月に全国で熱中症のため救急搬送された人の数5万5852人
吉田兼好は『徒然草』に、「家の作りやうは、夏をむねとすべし」と書きました。冬はいかなる所にも住めるが、暑い頃に悪い住まいは堪えがたい、と。高温多湿の日本の夏を少しでも快適に過ごすには、たしかに通風性の良い住居が適しているはずです。
ところが現代の日本の住宅事情は「夏をむね」としたものではなく、どちらかと言えば密封性に優れた防寒タイプになっています。そして、ここ10年ほどは「観測史上一番の暑さ」などと騒がれることが多く、結果として熱中症で倒れる人も急増しています。
平成27年(5〜9月)に熱中症で救急搬送された人は、全国で5万5852人。そのうち半分以上が65歳以上の高齢者となっています。月別では7月が2万4567人で一番多く、次いで8月が2万3925人。このふた月で全体の約87%を占めています。
暑い夏を避けることはできません。しかし、熱中症のデータを知り、水分と塩分を十分に摂るなどの対策を講じておけば、倒れて救急車で搬送……は避けることが可能です。
Question
人口10万人当たりの救急搬送人を都道府県別に多い順に並べると、1〜3位となったのは以下のどれでしょう?
A. 鹿児島・香川・山口
B. 和歌山・熊本・岡山
C. 東京・静岡・広島
B(和歌山・熊本・岡山)