絶滅の危機に直面していると国連が警告する動植物の種の数「約100万種」

今後数十年で、およそ100万種の生物が絶滅するおそれがある—。今年5月、国連の生物多様性に関する専門家チームは報告書を発表し、抜本的な対策を取らなければ生物を含めた地球の資源保全に向けた世界の取組みは失敗に帰す公算が大きいと警告しました。現在、種が絶滅するスピードは、過去1000万年の平均と比べて、少なくとも数十倍から数百倍に早まっていると報告書は訴えています。

環境省によると、既知の種の総数は世界で約175万種。哺乳類は約6,000種、鳥類は約9,000種、昆虫は約95万種、植物(維管束)は約27万種となっています。まだ知られていない生物も含めた「地球上の総種数は大体500万~3,000万種の間という説が多い」と言われています。

報告書は、過去50年間に生物多様性と生態系に大規模な変動をもたらした要因として、「陸と海の利用の変化、生物の直接的な搾取、気候変動、汚染、外来種の侵入」を挙げています。人間の活動が影響して、哺乳類、鳥類、両生類の種の10〜30%が絶滅の危機に直面していると指摘されては、人類の文明を再度見直す必要が叫ばれそうです。