平成26年度の産業廃棄物不法投棄は165件、投棄量2万9000トンと環境省

産廃発生量は年間3億8470万トン発生 投棄件数も量も建設系で約8割占める

廃棄処分を委託した冷凍カツが産廃業者によって横流しされ、市中に大量に出回るという不正が先ごろ報道されたが、環境省によるとこうした産業廃棄物の不正な処理や不法投棄は依然として多く、平成26年度に新たに発覚した不法投棄は165件(前年度は159件)、その量は2万9000トン(前年度同じ)になっている。

不法投棄された廃棄物を種類別にみると食品は少なく、投棄件数では建設系廃棄物の132件(がれき類80件、建設混合廃棄物25件、木くず22件)が最も多く、全体の77%を占めている。また投棄された量も、建設系廃棄物が2万2900トン(がれき類1万6800トン、建設混合廃棄物1700万トン、木くず3300万トン、汚泥6800トン)と最も多く、全体の78.6%を占めていた。

ECO_不法投棄産業廃棄物の不法投棄、不正処理の撲滅をめざし、法規制の強化や処理工程を示すマニュアル作成・提出の徹底などを関係機関が図っているが、年間に3億8470万トン(平成25年度)もの産業廃棄物が発生するだけに全体の適正化を徹底するのは困難だ。なお、不法投棄の実行者で一番多いのは排出事業者で、その次が無許可の処理業者になっている。