ゴミの分別、資源回収に熱心な日本のリサイクル率は「約20%」


日本のリサイクル率が約20%だと聞くと、驚きますか? 家庭でもオフィスでもゴミは分別し、古紙やビン、缶、PETボトルなどは資源回収に出し、とてもリサイクルに熱心なように思えますが、リサイクル率そのものは20%前後で推移しています。

リサイクル率とは、出されたゴミの総量に占める再資源化された分量の割合です。環境省の発表した数字を見ると、平成29年度の一般廃棄物の総排出量は4,289万トン、総資源化量は868万トンで、リサイクル率は20.2%となっています。国は2020年度には27%にまで上げる目標を出していますが、実現はかなり厳しい状況です。

日本では、ゴミ焼却時の熱を回収してエネルギーとして活用するサーマルリサイクルが盛んで、その率は70%を超えています。しかし、残念なことに熱回収はリサイクルとはみなされていません。もしカウントされればリサイクル率は90%を超します。

OECDが2013年に発表した加盟国(当時は34カ国)のリサイクル事情を見ると、日本はリサイクル率19%(OECD平均34%)、エネルギー回収率71%(同20%)、埋立率1%(同44%)となっており、ゴミ処理でもほかの先進国とは違うお国事情が見えています。