2020年夏の東京大会、選手村で提供される食事(メインダイニング)は一日最大で「約45,000食」


今年の東京五輪は「環境を優先する」大会を理念として掲げ、様々な取組みが計画されています。選手村で提供される一日最大約45,000食(想定)の食事(メインダイニング)にも、衛生面、栄養面は当然として、その他にも選手たちの食習慣、アレルギー、宗教的な制約、そして農作物の生産段階での環境負荷など厳しい「調達基準」が設定されています。

農作物の場合、生産段階での農薬の使用が適切であることはもちろん、安全性や労働者の働き方にまで踏み込んだ、多様性に富む「調達基準」となっています。

例えば、2012年のロンドン大会では、開発途上国の生産物を公平・公正な価格で購入し、環境に配慮した農法や労働者の生活改善にも寄与する「国際フェアトレード認証」も基準の一つでした。そうした基準に適合したコーヒー、紅茶、ワイン、バナナなどが選手村で提供された結果、大会後にはフェアトレード市場が3倍以上に拡大したといわれます。

東京大会でも「国際フェアトレード認証」は基準になっています。国際的な大会で何かを達成することは、大会後の世界にも大きな影響を与えるようです。