[第15回/長崎県]彩りの冬でもてなす「和・華・蘭」の趣
古くより外国貿易が栄え、いち早く異文化が根付いた長崎。「和・華・蘭」の独特の雰囲気を醸し出し、さらに新たな観光資源の創出で多くの観光客を惹きつける。いま彩りの冬へ。
海、島、半島、岬。日本初の国立公園
九州の西北に位置する長崎県は、三方が海に面した半島と岬と湾からなる。西は五島列島、西北は壱岐・対馬の島々、南は天草灘を臨む長崎半島、南東は雲仙岳を有する島原半島があります。陸地は山に囲まれた丘陵地で、長崎市も県庁を中心に半径1.5キロにすっぽりと収まるすり鉢状の底で、坂が多いことで有名です。
鎖国時代における唯一の外国貿易やキリスト教の布教地としての歴史が、異国情緒漂う独特の地方色を醸し出す長崎県は、日本で最初の国立公園「雲仙」とともに多彩な観光資源に恵まれています。
県産業は観光が主流
県の主産業は観光で、外国人観光客の増加も顕著です。製造業を製品出荷額からみた割合では、汎用機械器具製造業(25.8%)、輸出用機械器具製造業(16.2%)、電子部品・デバイス・電子回路製造業(15.0%)、食料品(14.7%)の順になります(平成25年度)。汎用機械器具ではボイラ・原動機製造、輸出機械器具では船舶製造・修理業、船舶機関製造が主流です。漁業は生産量、生産額とも北海道についで全国2位です(平成25年度)。いまが旬のマグロと寒ブリ(ともに漁獲高全国1位/平成23年)、ヒラメ、カキ、トラフグ(養殖生産量全国1位/平成23年)が代表的です。農産物は温暖な気候からビワ、地の柑橘類の紅まどか、津之輝、ゆうこうなどが収穫高日本一です(2013年度)。
長崎県の産業別構成は、第1次産業2.6% (全国平均約1.2%)、第2次産業18.4%(約24.5%)、第3次産業78.2%(約74.3%)となっています。※
※データは平成25年度 長崎県県民経済計算(統計課)
異国情緒は光でも魅せる
長崎市の冬の風物詩と言えば「ランタンフェスティバル」です。中国の旧正月を祝う「春節祭」がそのはじまり。今年は1月28日(土)から2月11日(土)までの15日間の開催です。中華街をはじめ、市内各所で15,000個の極彩色のランタン(中国提灯)が飾られ、併せて龍踊り、中国雑技、二胡演奏なども披露されます(検索は「長崎ランタン」)。
一方、日本のヨーロッパ、ハウステンボス(佐世保市)では、「光の王国」(2017年5月7日まで)が開催中です。その演出内容とイルミネーションの規模(1,300万球)は圧巻です。
食べ物でも多彩な長崎。本場のちゃんぽんや皿うどんはもとより、ご当地グルメのトルコライスは一枚の皿にピラフとパスタとカツを盛る店ごとのオリジナル、美味しさとボリュームでは負けない佐世保バーガー、デザートでは食べる感覚のミルクセーキが有名です。温泉は古湯、新湯、小地獄の3つのゾーンに展開する充実の雲仙温泉郷で和みたい。旬の海の幸も夕食で楽しめます。
2012年、世界新三大夜景にも認定された長崎。夜の魅力も発信中です。ユニークな観光総合サイト「ながさき旅ネット」と遊学サイト「旅する長崎学」もぜひご参考に!