IPCCが警告する今世紀末に予想される海水面の上昇「最大82cm」

地球が温暖化するに従って、世界の海水面も徐々に上昇しています。IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告書では、1901年から2010年の間に世界平均の海面水位は0.19m上昇したと発表されました。約20cmです。

しかも、その上昇率は確実に上がっていて、1901〜2010年では年平均1.7mmですが、1993〜2010年になると年平均が3.2mmと、倍近いスピードになっています。

海水面が上昇する主な原因は、水温上昇に伴う海水の膨張、そして南極やグリーンランドの氷床の融解です。地球上に存在する氷は南極大陸に約90%、そしてグリーンランドに約9%ありますから、もし温暖化が進んで急速に解けると非常に危険です。

第5次評価報告書は、2100年までに世界の平均気温が0.3〜4.8℃上昇すると予測し、それに伴って海面の水位が0.26〜0.82m上がるとレポートしていますが、NASAのデータを調べる研究者の中にはもっと大規模な変化を予測する人もいます。

いたずらに危機感を煽るのは問題ですが、一番の問題は、温暖化をどう止めるかです。