企業が実施している持続可能な環境への取組みをご紹介します。記事には空欄になっているところがあるので、考えながら読んでビジネスに活用してみましょう!

PETボトルの省資源化

軽くて扱いやすく、耐久性にも優れたPETボトル。繰り返しフタの開け閉めができ便利なことから、飲料容器として私たちの暮らしに欠かせないもののひとつとなっています。日本では約85%※のPETボトルがリサイクルされ、世界でも最高水準といえる非常に高いリサイクル率を誇っています。また、環境負荷低減の一環として、品質を保ったまま軽量化するなど、省資源化への取組みも同時に進められています。
※2018年度、PETボトルリサイクル推進協議会調べ

【キリンホールディングス株式会社】
PETボトルがさらに薄く、軽く。【(A)】で中身を守る新技術

ガスバリアを施したPETボトル。今までの技術では難しかった無色透明な状態を実現。

PETボトルは缶や瓶に比べ酸素や炭酸ガスを透過しやすく、品質保持が難しいという特徴があります。

この課題を解決すべく、キリンでは30年以上にわたりPETボトルのコーティング技術を研究してきました。

バリア性の高い樹脂をPET樹脂の間に挟み込んだり、ブレンドしたりすることで、容器にガスバリアを付与する技術が開発されてきましたが、異種の樹脂がPET樹脂に混ざるため、リサイクルが困難になったり、透明性が損なわれたりする問題も。

しかし今回、特殊なセラミック棒(ホットワイヤー)を2000℃以上に加熱することで、「ビニルシラン」と「水」から作られた原料ガスをボトル内部に吸着させ、薄い膜を形成させることに成功。

さらに安全性の検証や、ホットワイヤーの耐久性確保など、何年もの歳月をかけ様々なハードルをクリアしました。

この容器はガイドラインにも適合したリサイクル可能な状態でありながら、強固なバリアで内容物を保護。

PETボトルをさらに薄く、軽量化することを可能にし、原料となるプラスチックの削減や、リサイクルによるごみの削減にも期待ができます。

(A) ガスバリア


同じプラスチックでも種類は別。【(B)】は分別しよう

家庭でPETボトルを廃棄するとき、そのまま捨てていませんか?

PETボトルの本体は「PET樹脂」、キャップは「PP(ポリプロピレンなど)」、ラベルは「PS(ポリスチレンなど)」と素材は様々。外しにくいキャップ下のリングまで取る必要はありませんが、ラベルとキャップは外して分別するのがベター。事業者によっては手作業で異物の選別を行う場合もあり、必要以上の負荷がかからないよう配慮が必要です。

(B) ラベルとキャップ