過去500年に絶滅した野生生物の数 869種

スッポンはコラーゲンが豊富で、栄養バランスにもすぐれ、美容食品やサプリメントとして人気がありますが、国際自然保護連合(IUCN)の日本委員会が7月に発表した今年の「レッドデータ」で、ついに絶滅危惧種に分類されてしまいました。ただし、分類されたのは野生種のみで、卵から養殖されているスッポンは別。食用には影響はありません。

レッドデータは1986年に第一版が刊行され、現在は毎年データが更新されています。今年は8万2845種の野生生物を対象に絶滅の危険度を評価し、2万3892種が絶滅危惧種に分類されました。スッポンが分類されたのは、3段階ある絶滅危惧種のうち一番下の「危急種」(環境省の呼称では絶滅危惧II類)です。

国際自然保護連合によれば、1500年以降の500年あまりの間に絶滅した野生生物の数は869種にもなり、今も絶え間なく絶滅が続いています。野生生物が消える原因は、人間による乱獲、生息地域の縮小や荒廃、そして外来種の侵入などによる生態系の変化などです。そして、それらの原因には人間が深く関与しています。いま世界が何か対策を講じなければ、2万を超す野生生物の種は、やがて消え去っていくかもしれません。