1973年(昭和48年)の発刊以来、『タキゲンニュース』は社業の成長とともに歩んでまいりました。そこで、本誌バックナンバーより故 瀧源秀昭社長の発言を抜粋する連載企画をスタートしました。過去のメッセージから多くのヒントを現在に伝える、いわば原点回帰のページ。タキゲン製造の基本精神を継承する、未来へのアーカイブです。
何事も慎重に― それが長続きの秘訣
情熱や勢いは物事を成す原動力となりますが、時に慎重さや熟考を欠いたまま走り出してしまうことがあります。先代社長は、何事も6カ月の試験運用・改善の後、正式な運用を始めるよう語りました。
新しい規定を作ったなら6カ月間やってみて、手直しして確定するという具合にしてください。
(中略)
慎重に作ったものは割合に長続きします。ひょいと思いついたり、ぱっと直したりというのは、やってみると、意外に直さないほうが良かったとか、ああすれば良かったということが必ず出てきます。すべての規定作りや決め事というものは6カ月間、要するに試しの期間が必要で本番はそれからやるようにしてください。
商品もそうです。先ほど新製品が回っていましたが、これでいいのだろうかというものが、やはりあります。その時は良いと思って作ってしまったけれど、前のほうが良かったという物もあります。
だから大量生産に入る前に半年間の試しの期間というのを製品も持つべきだと思います。半年ぐらいテストを充分にしてこれで行こうと決めたら本番です。大量生産に踏み切ってください。
これは就業規則であろうと、賃金規定であろうと、新製品も同じことなのです。
(2006年8月号 経営会議レポートより)