[第30回/埼玉県]活気あふれる彩の国、 埼玉県のいまに注目
地味で何もないイメージとは大違い。実は何でもある埼玉県。あえてアナウンスしなくても魅力が詰まる海なし県。都心への交通網の充実と災害リスクの少なさ、グルメも多彩です。
活気あふれる埼玉県
埼玉県は関東平野にあって東西103km、南北52㎞の海のない内陸県です。実は川の国で、利根川、荒川の二大河川や長瀞、飯能河原などの渓流、清流もあり、県内の河川面積の割合は日本一です。
いまこの埼玉が元気です。ここ10年間(平成18年~27年)の企業本社の転入超過数が全国1位。さらに名目県内総生産の増加率(平成15年4月~27年3月)が愛知県に次いで全国2位。開発の勢いも顕著で、県庁所在地のさいたま市は国から「業務核都市」の指定を受け、東京都区部以外の中心都市の1つとして重点的に整備され、県内有数のビジネス拠点、商業地として発展を続けています。都心への交通網の充実と災害リスクの少なさも県の魅力です。
来るべき2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会では、サッカー、バスケット、ゴルフ、射撃(パラリンピック競技を含む)の開催地として、また前年2019年開催のラグビーワールドカップでも競技会場のひとつに熊谷市があり、世界的なスポーツイベントでも注目されています。ちなみに埼玉県は快晴日数が平成21年から8年連続で日本一と、天気での強みもあります。地域の話題では、足袋蔵が日本遺産に認定されている行田市が、小説『陸王』の舞台として有名になりました。
産業では平成26年度から「先端産業創造プロジェクト」を推進中。ナノカーボン、医療、ロボット、航空・宇宙、新エネルギーの5分野で、大学や研究機関のシーズと企業の技術力を融合させ、実用化への開発を支援しています。
医薬品と化粧水の出荷額、農産物では小松菜、さといも、パンジー(苗)、ゆり(切花)の産出額がともに全国1位です(平成26年度)。
産業別構成比は、第1次産業0.6%(全国平均約1.2%)、第2次産業24.8%(約24.7%)、第3次産業73.5%(約74.3%)となっています。
※データは平成26年度/埼玉県総務部統計課
多彩な祭りと自然を楽しむ
この季節、埼玉に出かけるならまずは春の祭り。春日部市の「大凧あげ祭」が5月3日(木)・5日(土)、加須市の全長100mの「ジャンボこいのぼり遊泳」も5月3日(木)、古代へのロマンに触れる行田市の「さきたま火祭り」が5月4日(金)、戦国時代の合戦を再現する寄居の「北條まつり」が5月13日(日)と、盛りだくさんの内容が5月の前半に集中しています。
子どもと一緒に楽しむなら飯能市にある「トーベ・ヤンソン あけぼの子どもの森公園」がおススメ。ムーミン村の雰囲気が満載の園内はインスタ映えする場所がたくさんあり、おまけに入場料無料の嬉しいスポットです。同じくアニメの世界は所沢にある「トトロの森」。狭山丘陵の広い園内は雑木林の自然が豊かで、花や生きものと出会う森の中のハイキングはいまにもトトロが出てきそうです。とっておきの異次元な空間体験は、「地下神殿」と呼ばれる春日部の「首都圏外郭放水路」。圧倒的な構造物内空間を体感できる見学会は、誰でも無料の予約制です。
ご当地グルメは浦和のうなぎ、東松山のやきとり(やきとん)、行田のフライ、大宮、川越、加須の冷や汁うどん、川越の芋料理と太麺焼きそばなどなど、ここでは紹介し切れませんが、行けばわかる納得のグルメ王国なのです。