企業が実施している持続可能な環境への取組みをご紹介します。記事には空欄になっているところがあるので、考えながら読んでビジネスに活用してみましょう!

環境経営の「見える化」

「環境経営」とは、地球環境と調和した企業経営を行うことを指します。長期的な視野に立てば、環境問題への対応は持続的な企業価値の発展につながるとされています。SDGsへの注目が高まる昨今、環境への配慮は経営において欠かせない視点となっていますが、結果としてどれだけ環境問題に貢献できているのかを可視化することは難しい問題です。今回は、IoTを活用し環境経営の「見える化」を支援するシステムについてご紹介します。

【ソフトバンク株式会社】 環境への貢献度が一目瞭然!【(A)】吸収量をリアルタイムで可視化

世界的にCO2排出量削減に向けた動きが加速していますが、緑化活動によってどの程度CO2が吸収されているかは、一般的に樹種や面積を基に年間の概算値として算出されていました。しかし実際、植物のCO2吸収量は「光合成速度」によって決まり、光の強さや温度など、様々な要因が複合的に影響しあっているため、吸収量を正確に把握することは困難でした。
この問題に対し、ソフトバンクは2015年から提供している農業IoTソリューションe-kakashiに独自のアルゴリズムを搭載、芝生や森林などの「緑地」においてCO2の吸収量をリアルタイムに推定する新しいシステムを開発しました。
e-kakashiは、田畑から収集した気温や日射量など様々な環境データを植物科学の知見を積んだAIが分析し、最適な生育環境へナビゲートするシステムです。これまで培った知見と世界中の研究例を基に今回の開発を進め、現在、YKK株式会社と共同で実証実験を行っています。今後は企業などが行う緑化活動のより具体的な成果の測定・訴求や、環境に配慮したスマートシティ・スマートビルなどの取組みで活用されることが予想されます。

(A) CO2


家庭でのCO2排出量、一番多い用途は【(B)】

「暖房」「冷房」「給湯」「台所用コンロ」「照明・家電製品等」のうち、どの用途が最もCO2を排出しているかご存じでしょうか? 各用途に使われる電気、ガス、灯油などのエネルギーを作り出すために排出されるCO2量を推計した環境省の調査では、「照明・家電製品等」が51%(関東甲信エリアの場合)と最も大きい構成比を占めることがわかりました。省エネ家電の導入など、電力消費削減を心掛けたいですね。

(B) 照明・家電製品等