企業が実施している持続可能な環境への取組みをご紹介します。記事には空欄になっているところがあるので、考えながら読んでビジネスに活用してみましょう!
サステナブルな傘
私たちにとって身近な存在である「ビニール傘」ですが、年間約6,000万本が消費されています。安価で手軽に買える一方で、壊れやすさからその多くは廃棄されています。金属やビニールなど様々な素材が使われているため分別が難しく、リサイクルには不向き。処理が大変なことから廃棄業者も受け入れをためらうほどだそう。そんな「やっかいもの」のビニール傘を、繰り返し使える「サステナブルな傘」へと進化させた事例をご紹介します。
【株式会社サエラ】
丈夫で錆びないオール【(A)】
リペアブルなビニール傘「+TIC」
傘とレインウエアメーカーであるサエラは、1991年の創業以来、目の当たりにしてきた傘の廃棄問題に強い危機感を持ち続けていました。膨大な量の傘がゴミとして捨てられ、日々どこかに埋め立てられている状況を打開すべく、開発したのが「+TIC」です。すべての部材が伸縮性に優れ、風速約15メートルの強風にも耐えられる丈夫さを兼ね備えています。素材はオールプラスチックで金属を使っていないため錆びることはなく、リサイクルも容易です。さらに傘の生地は張替えができるため、破れたり穴が開いたりしても、自分で修理して繰り返し使うことができます。デザイン性も高く、ホワイトを基調としたシンプルなカラータイプからグラフィックなシリーズまで、幅広いバリエーションが魅力です。先端の石突きをフラットにするなど、安全性にも配慮しています。2019年には大手コンビニチェーンでの取扱いも始まるなど、順調な広がりを見せています。同社は「使い捨てのない社会」を新たなスタンダードにするべく、「+TIC」を通じて未来の消費のあり方を提案しています。
(A) プラスチック
【株式会社サエラ】子どもが楽しく環境を学べる
【(B)】傘のワークショップも開催
サエラでは、子ども用傘の組立て式キット「SORA KASA KIT」を使ったワークショップを全国各地で開催しています。傘の部材や構造についてはもちろん、環境や「ものを大事に使う」ことの大切さについてもレクチャー。作った傘は自由にデコレーションし、世界に1つだけの傘を創り上げます。ワークショップを通じて、楽しく、自然に環境意識を身に付けられると話題を呼んでいます。
(B) 組立て式