[第44回/熊本県]火の国、熊本 復興へ確かな前進

被災前の熊本城

熊本地震からの「復興のシンボル」として、熊本城の大天守外観復旧記念公開がはじまり、「いまだから見てほしい」と宣言。復興へ前進する火の国に、さらなる注目とエールを!

熊本城、「復興のシンボル」へ

修復中の熊本城

「火の国」、熊本県。2016年4月14日に発生した熊本地震は、国内の観測史上初となる、28時間以内に同一地域で震度7の前震と本震が2度起き、甚大な被害は県民の拠りどころである熊本城にも及びました。

「復興のシンボル」としてその熊本城が、昨年10月に第1弾となる限定的な大天守外観復旧記念公開に至り、続く第2弾の特別見学通路開通による公開が4月29日(水)からはじまります。さらに2021年の春からは天守閣完全復旧として天守閣の内部公開も始まる予定で、復興への前進を「いまだから見てほしい」と宣言しています。

サクラマチ

熊本市でいま話題なのは「桜町再開発複合施設」です。まず昨年9月に大型商業施設「サクラマチ クマモト」が開業。1階には国内最大級の「熊本桜町バスターミナル」、地下1階地上5階には149の店舗(熊本初上陸45店以上)、さらに9スクリーンの複合映画館があります。昨年12月には隣接の「熊本城ホール」もオープンし、2,300人収容のメインホールや大小の多目的ホールなど、文化的活動や新たな交流の場として大いに期待されています。

産業では第1次産業の比率が高い熊本県。スイカ、メロン、なす、みかんなどの代表的な生産地であり、水産業も海苔類などの海面養殖業が盛んです。

産業別構成比は、第1次産業3.5%(全国平均約1.2%)、第2次産業25.2%(約26.5%)、第3次産業70.3%(約72.3%)となっています。

※データは平成28年度/熊本県企画振興部交通政策・情報局統計調査課

観光でもエールを!

春に楽しめるいちご狩り。「南阿蘇ふれあい農園」「阿蘇健康農園」をはじめ、県内各地で4~5月中旬ごろまで楽しめます。

4月の催しでは、天草地方で第3土曜日を中心に「牛深ハイヤ祭り」が行われます。江戸時代後期に船乗りの宴会で唄われはじめた「牛深ハイヤ節」は、やがて全国各地の港に広まり、「鹿児島オハラ節」「佐渡おけさ」「阿波踊り」など、40以上ものハイヤ系民謡を生みました。祭りでは約3,000人の踊り手が一斉に歌い踊る「ハイヤ総踊り」が地方色豊かで見ものです。

鉄道で人気なのは熊本駅~人吉駅間を走る「SL人吉」です。人吉駅そばには無料の「SL展望所」や人吉鉄道ミュージアム「MOZOCAステーション868」もあり終日楽しめます。乗るもよし、見るもよし。運行日は早めにチェックしましょう。

熊本を代表する温泉地は憧れの「黒川温泉」。山に囲まれた温泉街を「黒川温泉一旅館」と謳い、各旅館を「離れ部屋」、通りを「渡り廊下」に見立てた、個性の違う風呂巡りが魅力です。

ひともじぐるぐる

熊本でぜひ食べたいのが、阿蘇市の「あか牛丼」、熊本市の「馬刺し」「うにコロッケ」「熊本ラーメン」。郷土料理は「だご汁」「からしれんこん」「高菜めし」「ひともじぐるぐる」。伝統的な菓子「いきなり団子」はお土産にも最適です。熊本県公式観光サイトは「もっと、もーっと!くまもっと。」。ぜひエールを送ってください!